2015/10/14(水)
私が着物を買う動機には
もしかしたら自分では着ないかもしれないが、というものもあります
自分には似合わないかもしれないけれど
その製品の持つ美しさに惹かれ
その製品を作る技術に惹かれ
その製品の存在力の弱さ、これからの儚さに惹かれ、
苦労して購入するのです
そんな感じの帯が出来上がってきました
著名な染織家が手掛けた染糸を使って織られた袋帯です
そういう技術に惚れこんで、の帯です
糸を染めるのに2週間もかかったんだそうです
その2週間が長いのか短いのか、私には判断できませんけれど(笑)
織る前の糸の束を見せてもらいましたが
一つの束自体が何色かに分けて染められていて、
だから、オーソドックスな多色織とは違う味が出るのだろうな、
位の察しはつきました
ここの帯屋さんの品はやわらかく締め心地が良い、と評判で、
お会いする機会があればそのたびに
使い心地はどう?
と、帯屋さん自身がしつこく聞いてくるほどなのですが
今回のこの帯に限っては、早く身に着けてみたいな、とは思わないんですよね・・・
今自分のところにいてくれるだけでうれしい、みたいな・・・
日本の伝統を支える輪に一歩近づけてうれしい、みたいな・・・