扉日記

日々の扉や、開けてみたい数々の扉に思いを馳せつつ・・・♡

渋谷デート

2014/5/30(金)

 
今日はお友達と
渋谷 ←なんともいえない都会の響き~(笑)~に行きました(笑)!
良く晴れて空気も爽やか、絶好のアウトドア日和   
        
お昼はここで ベルマーレカフェ
 

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私が食べたのは自家製パンのサンドイッチランチ

カニクリームコロッケが入っていました

すごくおいしかった!

 

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目的地は渋谷駅近くの総合ビル内にある
文化ファッションインキュベーションというフロア
ここで 日本染織文化振興会主催の
歌舞伎にみるきもの-本物へのこだわり講師:海老沢孝裕(松竹衣裳株式会社専務取締役)
和裁の知識-きもの愛好家に作り手が知ってほしいこと講師:上野 洋(社団法人日本和裁士会理事)
という着物のお話をしていただける会があったのです
 
 

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歌舞伎の衣裳は、まぁ薄々は気付いていたのですが
やはり全てちゃんとこしらえた ホ・ン・モ・ノ
 

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何百万円もかけて、時代や場面考証にプラスして
役者さんが気に入ってくれるように
つくるんですって
なんて贅沢な・・・
でも、ある意味一番伝統が具体的に残っている世界なんですね
それでもざまざまな技術を持つ人が高齢化し、減少しそういう意味では、
たとえば『総手刺繍なんていうことはほぼ不可能』だったりするそうです
 
 
お休みを挟んで、和裁・採寸のお話
最近日本人は背が高く足が長く体は細め、ハッキリ言って従来の着物を着にくい体形になっているそうで
私もそう思います
 
講師の先生が指摘される問題点
①身長や裄丈の実数字から『割り出した』寸法がつかわれると、
実際のその人の体形に合っていない場合も多く着姿が美しくなかったり、大変着難い着物になる
②なぜか、だれもが大きめの仕立てを好む、そうで
仕立て屋さん→これはこのお客様にはちょっと大きい(長い)のでは?こことここがバランスが悪いですよ呉服屋さん→いえ、小さい(短い)と、お客様がご不満ですのでこれでやってください・・
というようなやり取りがあって、で、その仕立て屋さんとしては
「非常に気持ちの悪い」寸法の仕立てを余儀なくされることもあるのだそうです
 
講師の先生のお父様の時代では、ここはこうなんだから、
一方的に仕立て屋さんの責任で仕立てたりしたこともあったそうですが、
今は勝手に数字をいじると、それこそクレームになってしまうと・・・
 
で、ここで疑問なのですが「お客様」はなぜ「ご不満」なのでしょうね
呉服屋さんが、というかオーダーを受ける際に
ここはこうだからときちんと説明すればいい話だと思うのです
それで、場合によっては、ほかの着物との兼ね合いがあるのでこの寸法でなくては困る、とか
ではせめてこういうバランスで行こう、とかの調整になるでしょう・・?
単純にクレームになるから何も提案しないという考え方では
呉服屋さん、ちょっと情けないぞ、と思うのです
 
そもそも「お客様」だって、実際、どれほど理解しているのだろうかと疑問に思います
たとえば「お客様」が私の場合
私は結婚時に持ってきたものとその後作ったものとでは大きさがずいぶん違います
結婚したころは今よりかなりやせていたのでサイズが多少違うのかなとも思うのですが
そればかりではありません
振り返れば、自分で着物をつくった「あの時」の裄の測り方がまず変でした
着物に関して何もわかっていませんでしたから、そういうものだと信じ込んでいました
なぜ変な測り方をしたのか、それは今日の解説によれば
『仕立てあがってから裄が短いというクレームが来ないように』
『取りあえず、大きく、長くしておけば無難』という方程式にあてはまります(笑)・・・
それとリンクして、私自身どこかで誰かに
~(-_-)裄はたっぷりで、手首があまり見えないほうがいい(-_-)~
という、もはや着物に関する都市伝説ともいうべき決まり文句を
呪文のように植え付けられていたように思います
 
私が教わったことと、今日のお話とでは、
ずいぶん違うじゃない、ということなんです
ですから、「お客様」は、自分の不満が本当に『不満』なのか
いや、真実は別のところにあるのか?
そこから検証してみなければ、と思うのです・・・
 
それにつけても私は、いまからン十年前の、結婚を控えて作った時の寸法と仕立ての意向を
もう一度聞いてみたいものです・・・
 
 
今日のお話では、実際に<手首の見え方>を示してもらってまさに目からうろこでした
手首は袖山で隠れるのではなく、腕を下すと袖の中でゆったりとひじが曲がり
袖の対角線がひじから下を覆い、袖口の下の部分が手首を隠すこととなる
というのです
それが着物の構造だというのです
すごくすごく納得です
私も袖山で手首が隠れるような裄丈の着物って、裄丈が長くてそれでやせ気味の人って、
着物の巻き巻きお化けみたいにならないのだろうか、と思い始めていたところでした・・・
 
背が低くて裄丈だけ長い私の場合
☆裄は腕を伸ばして測る(これでだいぶ短くなる)
☆裄に合わせて、前幅、後ろ幅、抱き幅を修正
☆肩が広く首が短いので繰り越しはそのまま
☆腰が割と高く、しかも腰ひもは低めに使うタイプなので褄下(衿下)は身丈の割には長めに
☆以前のものと合わせるので袖幅はいじらない
 
裄が身長に比べて長いばっかりに
ぶかぶかで着にくくて結構悩んでいましたが、
これでずいぶんコンパクトになり、着やすくなると思うのです・・
 
私は今、
今日の採寸の講座でお話を聞くまで、と、仕立てを待ってもらっているものがあります
こんどきもの屋さんに今日のことを伝えつつ、寸法をどうするか相談します
きもの屋さんがなんと言うかわかりませんが
最終的には、私が自分の責任で決めればいいことです
 
お友達は長襦袢を仕立ててもらう予定があるのですが
依頼先をどこにするかについて、今日のお話がずいぶん役に立ったようです
 
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そういえば、長襦袢の裾ふき仕上げは、
擦り切れて直した後の名残だと言われてびっくり
それを聞いてから絶対に長襦袢の裾は"折り上げ"で作ってもらおうと思いました
知らないって、本当にすごいことです・・・