の続きです
退蔵院
言葉にだして読みたい日本語『ひょうねんず』
退蔵院には、枯山水の庭園『元信の庭』と回遊式庭園『余香苑」があります
余香苑入り口の雄大なしだれ桜
・・・あと少しでこんな・・・
そして、『陰陽の庭』と呼ばれる敷砂の色が異なる2つの枯山水の庭があります
一つは明るい敷石の陽の庭
もう一つは暗い敷石の陰の庭
昭和に造園された余香苑は、昭和の名園とも言われるそうです
探しましたら、きれいな画像がこんなにありました
今でも美しいのですが時期が違えばもっと美しい・・・笑
・・・というか、(私も含め)皆さま同じようなアングルでお撮りになるんですね・・・笑
春
夏
秋
冬
美しい画像お借りしました、ありがとうございます
鮮やかな椿が添えられているのが嬉しくてぱちり・・・
妙心寺 龍泉菴
細川政元ゆかりの寺院
龍泉菴の方丈は江戸時代に建てられたもの
とても大きな建物でちょっと驚きました
仏間に通ずる中央のエリアは、
描かれている襖絵から「種々東漸(しゅしゅとうぜん)の間」と呼ばれます
「種々東漸」とは、文化や仏教が西から東へ、
日本海の荒波に乗って伝わって来た様子を言い、
中国大陸に面した越前海岸の景色を使って表現されているのだそうです
正面「波濤」海の向こうから押し寄せてくる力の大きさ、強さ
左側「越前の岬」小高い位置から越前岬を見下ろす、外の文化の質を問いかける視線
右側「虹立つ」虹が立つ岬を彼方に見る視線は、海外文化への憧れの気持ちを表す
左側「越前の岬」小高い位置から越前岬を見下ろす、外の文化の質を問いかける視線
右側「虹立つ」虹が立つ岬を彼方に見る視線は、海外文化への憧れの気持ちを表す
残念ながら、襖絵を見ただけでは画題しか分かりませんでしたが
説明をお聞きして意味するものが分かりました
外なるものの強さを認識すること
そしてそれを吟味する自身の確かさが必用で、
さらに相手を敬う謙虚な気持ちが自身を高みに進めてくれる
ということでしょうか・・・・
全くその通りだと納得します
何にでも、あらゆる場面に通ずる大原則のように思います
京都のお寺は、本当にすごいな、と思いました
本来は大きな一つのお部屋で、襖を立てることで3つのエリアに区分けされます
画像お借りしました
由里本出氏が龍泉菴のために描いた画は100面あまりにも及ぶとのこと
金沢で修学されていたこともあって、北国の海と大地を描いたものに定評があるそうです
先日も由理本氏ご本人がここにいらっしゃった、と
スタッフのかたが仰っていました
西側のエリアは「霊峰四季の間」
晴れ行く石鎚山「春」
東側のエリアは「水倒渠成の間」
「原野夕照」春の釧路湿原
「層雲双瀑」夏の層雲峡
「野付晩秋」秋の野付風蓮自然公園
画像をお借りしました
全国に膨大な末寺を持つ総本山の妙心寺
その大きな塔頭の一つの襖に今の日本が描かれている・・・・
少なからず感動します
古、いにしえから受け継がれてきたものに今を加えて未来に繋げていく
いま、この瞬間も歴史になっていくのだな
いま、この時代に活躍する人々が、日本の宝になっていくのだな・・・
方丈北側にあるのは「樹下寂静(じゅげじゃくじょう)の間」
「樹下寂静図」
お釈迦様が沙羅双樹の樹の下で涅槃を迎えられた(と言われていいる)ことから
日本の沙羅ともいうべきナツツバキが描かれています
方丈北側にもう一つ、菩提樹が描かれた「黎明開悟の間」
菩提樹の背後に描かれた昇りゆく太陽は
この世に現れた、悟りを開かれたお釈迦様をあらわしているとのことです
他に
谷文晁筆「秋山出屋図」
の展示もありましたが、撮影禁止でした
画像おかりしました
方丈前は枯山水の庭園
阪神淡路の被害に遭われた檀家の方が寄贈した石組みが中央に施されています
古いお庭ではなく、平成のお庭です、とのこと
平成も終わります
そしてもうすぐ東北の震災の日だなぁ、と思いながら見ていました・・・
枯山水の庭に咲く梅がきれいでした・・・
中庭、坪庭、がいくつかありました
庫裏出入口です
天井が高い余りに付きぬけてしまっています
小さいお城くらいの規模があるのではないかな・・・・
いろどり、いろどり・・・
今回強く思ったことは、
どこもかしこも、庭や周りが良く手入れされているということです
椿の木、椿の生垣など、身の回りにもたくさんありますが
枯れた花なんかも木にくっついていて、
でも、それをいちいち摘み取るなんて普通はできそうもないし
椿って植木全体としては、けっこうみっともなかったりします
比較にならないかもしれませんが、つい比べてしまいます
枯れて茶色くなった椿の花なんかなかったし
梅の木の下に花びらが散りまくっているなどということも無かったし
地面にも、ほとんど落ち葉なんて無かったし・・・
こういう観光地なら当たり前なのかもしれませんが
それならなおのこと
しっかり手をかけているな、
ちょっとやそっとの手のかけ方ではないな
と、感心してしまいました
妙心寺南門
ここで妙心寺はひとまず終りです・・・
この日、朝ホテルを出るときはそんなに寒くは無かったのですが
妙心寺を出るお昼ごろはちょっと寒くなり
寒くて鼻水がずるずるしてきました
京都の寺院、冬は寒さが厳しいだろうなと、心底思ったことでした・・・