いつもお招きを受ける春と秋のお茶会、その春のお茶会に行ってきました
去年はお伺いできなかったので久しぶりのお邪魔です
野点のお茶会ではないので、写真を撮るのが憚られましたが
それでも心臓に毛髪剤を振りかけてスマホを持ち込みました
席は2つあり、前室は春爛漫のお部屋
長板上は春色の金襴の皆具
床には、青もみじの香合・・・紅葉せずに新緑ゆえ、春なのです!
お菓子は観世水と桜の花のお干菓子
次室は桜のお部屋
吉野棚の丸窓から見える水指は、新緑を思馳せるの金襴とのこと
今回は金襴尽しなんだな・・・
そしてここでは何と言っても釣り釜が視界を占領します
春といえば釣り釜といわれるほど
その揺れる風情が、春風だったり陽炎だったりを象徴するということなのだそうです
お菓子は桜のおもちで餡を包んだ主菓子
客は7人くらいだったでしょうか
お正客のお茶碗が赤楽で、それはこんもりと桜がけぶる春の山全体のお茶碗
次客のお茶碗はガラッと変わって
写実的な桜の花が外にもうちにもいっぱいにちりばめられた金襴のお茶碗
次からは、高台が桜の花びらを模して居たり
飲み終わると桜が現れたり、と
お正客以外はそれぞれ細かな仕掛けが施されている桜の花びら一枚一枚のお茶碗
ご亭主が楽しそうにこの部屋のからくりを明かしていきます
本来はお茶事の時に待合で湯(いろいろなお茶など)が出されるのを模して
お薄のお点前の前にノンアルコールの梅酒がふるまわれたり、と
9割方不慣れな”素人”のお客が集まった私たちの客グループを
とにかく、楽しく楽しくもてなそう、というご亭主の計らいが
じわじわと身に沁みるお茶でした
作法がよくわからないというお客さんがいて
その対応が、的確に作法を教えつつも穏やかで優しくて、
その光景を、見て聞いている此方も心が温かくなるようなやり取りでした
作法や謂れを知っていればなお楽しいのでしょうが
そうでなくても茶道にかかわる人たちが
こんなにやさしくて暖かいもてなしを提供してくれることに感動し、
その土台となったお茶の世界に感動し
お茶を楽しんだひと時となりました
まだつぼみが固いかな・・・
最近は晴が続いていましたのに珍しくくもり空でした