扉日記

日々の扉や、開けてみたい数々の扉に思いを馳せつつ・・・♡

敬老の日


連休で帰ってきた娘がおばあちゃん(夫の母)に会いたいというので
皆で老人ホームに行きました
ホーム面会は、娘は初めてです

「うん、なかなかきれいだ・・・」
イメージ 1
 
イメージ 2
 

おばあちゃんは(娘を)認識できるかわからないからまあ、あまり期待しないように
と夫が娘に前置いて、の面会だったのですが
最初こそ戸惑ったもののしっかり娘のことはわかってくれました
おばあちゃんに可愛がってもらった娘なので
一人娘でどうのこうの・・と
係りの人にも、久しぶりの祖母目線発言連発でしたが、
それもなんだか頼もしく聞こえました
その孫ももう20代後半なんですよ・・・

もう働いているの、みんなで働いているんだ、それはいいねぇ、とおばあちゃん
(夫は敢えて自分が退職したことを言ってないんですが、この心境は解りかねます・・・)
何やっているの?と聞かれた娘が
お菓子作っています!と答えると、
そうかあ、それでこんなにふとっているんだぁ・・・
と、おばあちゃん爆弾発言!そして私を見て、
貴方もずいぶんふとってよかったねえ、
と第2爆弾発言
娘は学生のころから、実は巨漢、なんです
でもかわいらしい顔(実母の言うことではありませんね)にまあるい体、が
どれほど周りを和ませるか、っておもうんですよ・・・
そして私は結婚したころはかなり痩せていて
ずいぶんお義母さんにも心配をかけました
子供が生まれてからは体もかなり豊かになり、そのまま今日まで長いのですが
その、結婚したころの記憶が昨日の記憶となっているのかもしれません
私も娘も、最近は本当に時々しかおばあちゃんに会っていないので、
普通でもこんなかな、と思います


おばあちゃん、義母は今年で92歳
その割にはとても思考明晰なのです
耳にはホチキス(補聴器)が入っていて、話がよく聞こえない、ということで、
確かに会話が通じ難いこともあるにはあります

御飯はコメが7グラム
えッ?70gの間違いじゃないの?
いや、7グラム、ゼロはついてない

なにが7グラムなのかはわからないんですけれど、
おばあちゃんしっかりしているでしょう?

足りなかったらおかわりって言えば、と夫が言うと

いや、言わない、余計なことは言わない
ときっぱり
余計なことを言って騒ぎになっているお友達でもいたのでしょうか

3度3度しっかりいただいているからいいの、その代り何も残さずに食べる
自分で食べるのは私と○○さんだけ、ほかのみんなは口に入れてもらう
でも○○さんも102歳で体調がいまいちなので、食堂に来るときと来ないときがある
おやつは3時に、いろいろ出される
でもゼリーもの、が多いかな・・・
と言ったところで、
おばあちゃんから発せられるゼリーものっていう言い方がおかしくて
私たちけっこう笑いました

ココは地域のデイケアも大規模に実施しているようで
午後からはその方たちと一緒に書道のお教室があると、係りのかたに案内されましたが

どうしましょう
でもご本人が行くっておっしゃらないから今日はお休みでいいですね、
と言われました

係りのかたがお茶を出してくれました

ベランダのサッシ越しに、巡回のガードマンさんに手を振るのが日課のようで
今日はにぎやかでいいですね
と、ガードマンさんの声が聞こえました
私もサッシ際に行って窓越しに挨拶をしました
サッシを開けようとしたら鍵がかかっていて30センチくらいしか開きません

坂地に建てられているこの建物は上階下階が複雑に組み合わさっているようで
ここは一階ではないのですが、ベランダは庭やその向こうの林に繋がっています
そこをおばあちゃんは、毎朝、あちこち探検を兼ねて散策した
ということなのです


実は特養なんです
この個室にたどり着くにも
面会専用入り口から入って受付をすませ
4か所ほど、暗証キーで開錠するゲートを通らなければなりません
 
ほとんど自分では動けない人ばかりなので、基本そういうケアをしているところなのです
そこに頭脳明晰で動けるおばちゃん・・・
だから縛りがきついのです

陽射しが気持ちよい広々とした清潔な個室

いろいろな事情で、特別に入れてもらっているおばあちゃん・・・

私に実権があれば、即、家に連れて帰るところなのですが・・・

これだけ刺激のないところで過ごしても目立って認知症が進むこともないおばあちゃん
大正女の強さを感じます

というより、意識がしっかりしている人にとってはいくら何もしないと言っても
集団生活のストレスが相当あるのではないでしょうか
それが刺激になっているのかもしれません
これでもし急に家に連れ帰ったら
逆に安堵して認知症が進むのかな、と思ったりします
おばあちゃんにとっては本当のところどっちがいいんだろう・・・?