ピカソに関する美術館はたくさんあります
ピカソ美術館(バルセロナ、スペイン)
ピカソ美術館(マラガ、スペイン)
国立ピカソ美術館 (パリ)
ピカソ美術館(戦争と平和国立ピカソ美術館) (ヴァロリス、フランス)
アンティーヴピカソ美術館 (アンティーヴ、フランス)
私が見学したのはバルセロナのピカソ美術館
ゴシック地区にある中世の建物を修復して美術館にしたということで
狭い通りを入ったところにある建物は
日本にある《美術館》のイメージとはちょっと異なるものでした
ピカソについてはまぁ少しは知っていたつもりでしたが
彼の幼少期からの作品や
ピカソ大好きが体中に染み出してる
鈴木さんという現地の日本人ガイドのピカソ愛にあふれた熱い解説で
初めて ≪ピカソの真実≫ を知り
すっかりピカソファンになってしまいました
向かって左側のかたが現地日本人ガイドの鈴木さん、右側がスペイン人ガイドさん
ピカソ美術館見学後、ムンジェイックの丘でのスリーショットです
ピカソ、14歳の時の作品
幼いころから才能を発揮し、そこそこの名声を手にしてしまってからの
美術学校への入学
さあ、これからどんな新しい世界が開けるだろうかと
ワクワクしていたであろう少年ピカソは
自分がすでに大成してしまった内容を再びたどることを要求されたとき
これは違う、と思ったんですね、きっと
そこがピカソがすごいところだ、と・・・・・
ピカソ15歳の時の作品
とても詳しいこの美術館の案内サイトがありました
感謝しつつお借りします
その中に、まるで私のことを言っている、というような一文があったので
紹介させていただきます
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美術館を訪れた多くの人の感想は「ピカソは、まともな絵も描いていたんだ」「子供の頃にあれだけの絵を描けたのはやはり天才だ」。
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20世紀最大の芸術家ピカソの評価として、まともな絵も描けるんだ、と言うのも可笑しな話ですが、それが本当のところではないでしょうか?ピカソの特にキュービズム以降の絵を普通に理解するのは、まともな精神の持ち主では無理でしょう。例えば代表作の「アヴィニョンの娘たち」を見たマティスをはじめとするピカソの親友、美術仲間でさえ理解不能で、あまりにも突飛過ぎた故に彼らから怒りを招いたとまで言われます。
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そんな難解な作品を、私達素人が無理に理解しようとしても無理ですし、分かったふりをしたところで何の意味がありません。ただ、何度も見る、考えながら見る、経験を積んでいくなどで、いつしか少しづつ分かれる日が来るかも、と言う様なスタンスで見ていくのが無難なところで、その点では子供の頃から晩年までのピカソ作品の変化と成長を、時代系列で見れるこの美術館は非常にお勧めです。もし、時間があれば是非一度訪れてみて下さい。
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ピカソは、考えてみれば、いつも大きな力に
自分の意思に反して押さえつけられるのを良しとせず
その力に飲み込まれてしまっては自分を失うと思い
そこから脱しようと闘ってきたアーティストだったのでしょうね
美術学校の旧式な絵画技法の強要、だったり
旧態依然、というか、オリジナリティーを認めない世間の風潮だったり、
スペインのフランコ政権だったり、
さらにはドイツ占領下のフランスでのナチスの弾圧だったり・・・・
それ等の価値観とは相容れない自分を発見したとき
それでも自分の思いを貫き通すのは
それは大変困難な闘いの連続だったと思います
地位も名声も富も実力も自身の作品の数も評価も
プライベートも
そのどれをとっても不足はなかったピカソさん
でも本当はどんなに深いところにいたんだろうか
それは本人にしかわからないんだろうな、と思いますね
最晩年、92歳の自画像
それから一番は鈴木さんのピカソ愛です
その熱さに打たれてしまった私です
普通の案内、解説だったら、ああそうですかで終わっていたと思います
私が影響をうけやすいのか、という説もありますけれど・・・笑