扉日記

日々の扉や、開けてみたい数々の扉に思いを馳せつつ・・・♡

ターニングポイント

 
最近出会った一冊の本
自分のケガのことを書いてきたつながりで知った一冊でした
私は本は好きですが
実は闘病記ってあまり読んだことがありません
なぜこれは読もうと思ったのか、それが不思議なのですけれど
何かのご縁なのでしょうね・・・
具体的な闘病の記録でもあるのですが
それ以上に著者とその周りの人々が織りなす心のやり取りの記録という感じでした
治療に関しては
特に患者側の心構えとしてとても具体的に役に立ちました
これから自分が、周りが、癌と戦わなければならない状況に陥った時
どのようなことが起こりうるか
またはどのようなことが未知数になりうるかしっかりイメージできました
基本的には個々の状況によって色々あるということなのですが
訳も分からずにいるのと、
ちゃんと理由を把握して、だからここはこうなんだ、または未知数なんだ、
と理解するのとでは大違いです
 
ユーモアにあふれた歯切れの良い文章で綴られ
思わず可笑しくて吹き出してしまった、そのまもなくあとに
やりきれなさに涙がこぼれてしまうという・・・
怒涛の200頁余は
あっという間に読み終えてしまいました
 
でもそのあとに、つくづく考えさせられてしまいました
人間にとって最も重要なもの
それは他の人と、考えや思うことや感情のやり取りをすること
その何と大切なことか
それを何と自分はないがしろにしてきたか
考えてみれば、繁殖と危機管理以外で、意思の疎通がある動物って
人間だけ・・・
趣味を持つ、悩みを相談する、喜ぶ、悲しむ、怒る、・・・
それを共有しあうのは人間だけなんですよね
そのために人間は自分以外の人とかかわりを持つ
愛する人に、自分の周りにいる人に、自分の前に現れた人に、大切にしたいと思う人に、
声をかけ、心を開き、共感し、お互いに無くてはならない存在になっていく
 
人間度アップ!!
 
もしかしたら人生の終わりに、あぁよかったと思えるとしたら
どれだけ自分が人間度アップに向けて努力したかっていうことかなとも思う
いくら偉大な業績を残しても
孤独な人生だったと思うのは寂しい気がするから・・・
 
私もどちらかというと殻に閉じこもるほう
ある意味、人間性を放棄していたんですね・・・
だから
この本を読んで筆者から声をかけてもらったように(勝手に)思ってしまう・・・
筆者の周りの人々からも
『心を開くといいよ』と言われているような・・・
『心を開くといいよ』という信念を持ってにこにこ笑いかけてもらっているような・・・
 
 イメージ 1
Around Sixty アラ還
私の未来も永遠ではありません
気付きの時が来たのですね、
これからの人生
〝人間度アップ”が
私の生きていく基盤の一つに加わりました
 
先日わけありの人に声をかけて一緒に食事をしました
私の大切な人だよ
という私からのメッセージでした
恥ずかしながら
人から声をかけられることはあっても            こちらからお借りしました
私から他人に声をかけるのは                
とっても苦手なので、                   
私にしてはすごく大きなことなのです
この本の筆者からはわらいとばされるでしょうが・・
 
闘病記は
その病気に関する情報を得られることはもちろんですが
その中で、様々なことが発信されていると思うのです
みな、ご自分の大変な状況を経て、
あるいは命を賭して書かれたものだという重みがあります
だからこそ読み手も心動かされるのだと思います
大切にしたい一冊です